おかげさま。


日本列島を最強寒波が包んでいます。交通は大混乱して、今朝直売所に出荷に行くときも、2台の車が田んぼに落ちていました。雪道に慣れているはずの新潟でもこんな感じです。今朝は日本の殆どの観測点で氷点下になったそうです。
また先日は、群馬県の白根山の予期しない所で噴火が起き、尊い人命が失われました。
そんな厳しい自然のニュースに触れるたびに、ああ、私達は、自然の恵みの中で生かされているんだなぁ、と再認識します。

作物と向き合っていると、その生命力に驚かされます。柿の木は、この最強寒波の中でも樹の中の水分を減らし凍らないように静かに頑張っています。一見死んだように見えますが、春になると根が水をあげはじめ、一気に芽吹いてきます。
あんな枯れたような枝から芽が出て、蕾ができ、花が咲き、葉が大きくなり、実が実ります。
決して農家が作り出しているのではなく、自然の営みの中で、ほんの少しだけ農家が手伝っているだけにすぎません。自然が豊かで厳しい日本だからこそ、生活のあらゆるところに八百万の神が宿り、その神の御加護、「おかげさま」で、自分たちが生かされている。そんな素敵な精神性が養われたのかもしれません。
そう考えると、現代では、他者に感謝する時に使われることが多い「おかげさま」も、もともと神仏に感謝する意味で使われていたのかもしれませんね。

こんな厳しい気候の時こそ、野菜が高いと嘆くのではなく、自然に感謝する気持ちを思い出したいものです。
タカツカ農園の「干し柿」も乾燥が進まず販売が遅れましたが、「おかげさま」で完売が見えてきました。あっ、これは現代的な使い方ですね…。
http://takatsuka-farm.shop-pro.jp/