夕食後、妻と二人で食材の買い出しに行ってきた。
スーパーマーケットへ行くと数多の食料品が並び、食の豊かさを感じる。しかし裏側の原材料表示を見ると、穀物なら小麦、トウモロコシ、米。そして野菜、果物、限られた調味料…。これらの数少ない原材料から、加工食品が作りだされているにすぎない。
現代の農業は、毎年種子を買わなければならないことから、種子会社の支配と、失われた生物・作物多様性という現実がある。何処に行っても同じ野菜、果物が店頭に並んでいるという不自然…。本来、その地域の風土ににあった作物が選抜され生き残っているはずなのに、効率化というモノサシで淘汰されてしまった…。さらにこれに遺伝子組み換え種子という問題も加わろうとしているのだ。
政治が混迷しているドサクサに紛れて、御用学者の安全性評価に基づいて…日本国内の遺伝子汚染も着々と進んでいる。
~農林水産省のパブコメ募集ページ~
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/nouan/110523.html
食の豊かさとは、野菜や果物を一年中食べられることではなく、その季節ごとに移り変わる様々な種類の野菜や果物を楽しめることだという、「食の原点」に戻るべきだ。そのためには生活者自身の意識の変化も必要だと思う。最近話題にならなくなったTPPのような協定が日本に何をもたらすのかを考えるだけでなく、まずはほんの少しでもいいから食料を生み出す経験(小規模の家庭菜園やベランダ農業)から始めてみませんか?
ものすごく遠回りなようだけど、これが食の豊かさと生物多様性を実現する最良の方策だと思う。
いまこそ、ライフスタイルの原点回帰。
まずは、農から始めませんか?